営業で使える心理学第2回目は「単純接触効果」というものを紹介します。
目次
単純接触効果とは?
単純接触効果、別名ザイオンスの法則とも言います。
単純接触効果とは「何回も会っている人に好感を抱く」心理効果です。
例えば初めて会う営業の人が来て、最初は「なんだこいつは」と思っていたけど毎週毎週来て何回も顔を合わせるうちにいつの間にか好感を抱くようになった、といったようなものです。
なぜ何回も会うと好感を抱くようになるのか?
何回も会うと好感を抱く事に理由はありません。何回も会うと実際好感を抱いてしまうものなのです。
事実、私も最初何も思わなかった営業の人に何回も会っているうちに好感を抱いてしまう事が多々あります。
単純接触効果の例
単純接触効果は会う時だけに効果があるわけではありません。
視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚
の五感うったえる回数が多くなっても単純接触効果があります。
視覚
手紙やLINEを定期的に送る
定期的に手紙やLINEがくるだけでも親密感を感じるものです。
企業のDMや企業からのLINEでも最初は目にも停めなくても定期的に来るとそれだけでも深層心理には刻まれます。(こういう五感から得た情報が深層心理に刻まれる事を別の心理法則で「スプラリミナル知覚」といいます。)
例えばどこか旅館に泊まりに行こうとした時に「そういえばあんな旅館あったな」とDMで来ていた旅館を思い出したりする、とかです。
いつも通る道にある看板やよく見るTVコマーシャル、YouTubeの広告、インターネットサイトの広告
これらも最初は「なんだこの広告」と思っていても単純接触効果により、親近感を覚えるようになります。
聴覚
特徴的な音楽や特徴的に企業名を言うCM
特徴的な音楽や特徴的に企業名を言うCMは何回も見ているうちに好感を抱いているはずです。これも前述したスプラリミナル知覚も相まって強く深層心理に刻まれます。
皆さんも特徴的な音楽のCMは何個も挙げられるんじゃないでしょうか?
いつも使うバスで流れるバス広告
いつも使うバスで流れるバス広告も何回も聞くのでいつの間にか好感を抱きます。
普段気にもとめていないけど文言まで覚えてしまう人も少なくないのではないでしょうか?
触覚
いつもルーティンで使っている道具
いつも使っているペンや道具に愛着を持つことがあると思います。これも単純接触効果の一種です。
嗅覚
いつものにおい
例えばいつも同じ匂いをする人の匂いを好きになったり、おじいちゃんちの匂い、いつも通る道に咲いている花の匂いなどです。
味覚
おふくろの味
「おふくろの味」というのがあります。これは人は小さい頃からずーっとお母さんの料理を食べて育ちます。ここで人生最大の単純接触効果が発動し、「おふくろの味」という絶対基準が出来るのです。
最近ではよくある結婚式のスピーチの3つの袋に「胃袋(料理)」を入れる場合もあるみたいですが、結婚した後は奥さんの手料理が今度は新しい「おふくろの味」になってゆくのです。
単純接触効果を実際の営業技術に落とし込む
単純に会いに行く回数を増やす
基本中の基本は単純に会いに行く回数を増やす事です。
どんなに最初は毛嫌いされてても会う回数を増やすだけで気に入られたりするものです。
まずは会う会う会う!を心がけましょう。
DMやLINE、メルマガを配信する
DMやLINE、メルマガを配信する事によって視覚からの単純接触効果が生まれます。
お中元、お歳暮などを毎年贈る
お中元、お歳暮を取引先や上司に贈る事によって好感を得る事ができます。
またおいしい食品を贈る事によって味覚にも訴える事ができます。
TVコマーシャルやバスの車内放送などを流す
TVコマーシャルやバスの車内放送などは視覚、聴覚に訴えます。
気にもとめていなくても潜在意識に刷り込まれます。
ネット広告を登録する
ネット広告の配信登録を行えば色んなサイトに広告が配信され、視覚に訴える事ができます。
単純接触効果は恋愛にも使える
単純接触効果は例のごとく恋愛にも使えます。
話しかける回数を増やしたり、会う回数を増やしたり、LINEをする回数を増やしたり
を意図的に行う事によって好感を得る事ができます。(相手の迷惑になってないかには注意しましょう!!)
参考図書
まとめ
単純接触効果とは「何回も会っている人に好感を抱く」という心理効果です。
単純接触効果は会う時だけではなく視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感うったえる回数が多くなっても単純接触効果があります。
実際の営業に落とし込むには、
・単純に会いに行く回数を増やす
・DMやLINE、メルマガを配信する
・お中元、お歳暮などを毎年贈る
・TVコマーシャルやバスの車内放送などを流す
・ネット広告を登録する
などの方法が考えられます。