今回はお金に関する一番基礎となるスキル、上手な貯金の仕方「封筒貯金術」を紹介します。
この記事を読んで生活のシステムに落とし込めば生活の質がグッと上がります!
目次
封筒貯金術とは?
封筒貯金術とは給料をもらったら先に科目ごとに封筒に仕分けしてしまい、その科目ごとのお金で毎月やりくりするというシンプルな方法です。
封筒貯金術を行うことによって毎月決められた金額を確実に貯金することができ、なおかつ科目ごとに今月あとどれくらい自由に使う事ができるのかを一目瞭然で確認することが出来る上手な貯金の仕方、システムです。
他にも日々の生活において何にお金を使うかを考えるいい機会にもなります。
封筒貯金術の仕方(全体像)
まずは封筒貯金術の仕方の全体像を説明します。
1,科目ごとの封筒を作る
2,科目ごとの金額を設定する
3,給料が入ってきたら設定した金額で封筒に仕分けして科目ごとのお金で1ヶ月生活する
の3ステップです。
仕分ける科目としては
・貯金(給料の20~15%)
・家賃(給料の30%が上限)
・投資(給料の10~20%、できるだけ多くする)
・固定費(光熱費、通信費)2万円以内に収める
・食費(1日の食費×30日)
・雑費(5000円~1万円)
・小遣い(他の項目とのバランスをみて決める)
・臨時支出(5000円~1万円)
・設備費(5000円~1万円)
・賃貸更新料(更新料÷24ヶ月)
その他あてはまる人
・国民健康保険
・年金
・車代
・子供
・定期代
・旅行代
となります。
封筒貯金術の仕方を詳しく説明
まずは科目ごとに封筒を作っていきます。
科目ごとの封筒を作る前準備として4つのお金の口座を解説します。
大きく分けると
「生活費口座」
「貯める口座」
「増やす口座」
「臨時支出口座」
の4種類があります。
◯生活費口座
家賃、光熱費、通信費、食費、車代、小遣いなど生活をやりくりする口座です。
これらを管理するには便利さ優先で、全国にある三菱UFJ、三井住友などの「メガバンク」の口座を使います。
(ネット銀行だと小銭が扱えない。また頻繁に使う口座のため窓口がある方が何かと便利。)
◯貯める口座
お金を定額で貯め続ける絶対に使わない口座です。
将来お金を借りる(かもしれない)場所に営業範囲のある「信用金庫」の口座を使用します。
毎月定額で貯金を行い、「この人は毎月定額でお金を貯めれる人だから信用できる」というように将来必ず訪れるであろうお金を借りる時にお金を借りやすくするための「信用の貯金口座」です。
間違っても「メガバンク」や横浜銀行などの「地方銀行」では貯める口座を開設してはいけません。
「信用の貯金口座」が効果があるのは「信用金庫」のみです。
将来あなたにお金を貸してくれるのは「信用金庫」です。
お金を借りるときに「メガバンク」や横浜銀行などの「地方銀行」は個人を相手にしてくれません。
◯増やす口座
投資にまわす口座です。
「給料の伸び率より資産運用から生まれる収益の方が大きい」というピケティという経済学者の提唱した有名な理論があるため、経済的に豊かになるには投資は必ず必要です。
これは取引手数料の安い「ネット証券」で開設します。「楽天証券」や「SBI証券」などです。
間違っても証券会社や銀行の「窓口」で口座開設してはいけません。
窓口で取り扱う商品は手数料の高い商品をばかりです。
◯臨時支出口座
ご祝儀、御香典、出産祝いなど臨時で必要になるお金を貯める口座です。
この4つの口座を頭に入れた後に、科目ごとの封筒を作って金額を設定していきます。
封筒の科目
貯金
将来、信用金庫からお金を借りやすくするために信用を貯める封筒です。
このお金は絶対に下ろさないお金です。
相場としては給料の20%~15%を貯金の封筒に入れ、信用金庫の口座に毎月入れていくようにします。
仮に手取り給料が20万円だとしたら4万円~3万円になります。
ポイントとしてはずっと続けられる金額であることです。
信用金庫に「この人はずっと同じ金額を貯めていける人だ」と思ってもらう事が大事なので、いつもより少ない月があったりしてはいけません。
家賃
毎月の家賃の封筒です。
家賃の相場としては手取りの30%が上限と言われています。
(自分が納得するなら安ければ安いに越した事はありません)
手取り20万円だとすると家賃6万円の部屋が上限ということです。
30%より高い部屋に住んでいる場合、他の生活費をかなり圧迫しているということなので家賃の低い部屋への引っ越しを検討する必要があります。
投資
資産を増やす口座です。
前述の通り資産を増やすには投資は必ず必要です。
しかし、まずは生活基盤を整える必要があるので投資にまわす予定のお金から家賃、光熱費etcの「毎月の生活費の3ヶ月分」を貯めてから投資を行います。
これは突然職を失ってしまったり転職する際に職場をやめた時のためのいわば「生活防衛資金」です。
生活費の3ヶ月と言いますが、これは60万円貯めることをおすすめします。
毎月20万円使うとしてその3ヶ月分の60万円という計算です。多いに越したことはないからです。
この60万円が貯まるまでは投資にまわす予定のお金を「生活費口座」に60万円貯まるまで貯めていきます。
生活防衛資金の60万円が貯まったらいよいよ資産を増やす口座にお金を回していきます。
何に投資するかですが、これは最適解が出されており、「手数料の安いネット証券でアメリカ株インデックスファンドを毎月定額で買っていく」方法一択です。
金額の目標としては給料の10~20%のお金を投資にまわしたいところですが、投資にまわす余裕のない方は出来る範囲の額で設定します。
しかし、投資にはなるべく多くのお金をまわしたいので給料が上がった段階で投資に回す率を上げることを心がけましょう。
固定費(光熱費、通信費)
どういう世帯かにもよりますが
光熱費、通信費合わせて2万円以内には抑えたいところです。
食費
これも世帯にもよりますが一人暮らしで1日1500円で過ごすとすると30日で45000円です。
雑費
消耗品などのお金です。5000円~10000円くらいでしょうか。
小遣い
他の項目を大体出した後でどれくらい使えるかを決めます。
臨時支出
御祝儀や御香典、出産祝いなどの臨時支出費用です。
臨時支出があった時に貯金したお金に手を出してしまわないように毎月積み立てていきます。
一年間で平均どれくらい使っているかを考えて、その金額を12ヶ月で割った金額で設定します。
額がわからない人は大体毎月1万円~5千円くらいが目安です。
設備費
家電や家具の買い換えが必要になった時のためのお金です。
毎月1万円~5千円くらいを目安とします。
賃貸更新料
賃貸に住んでいる方はだいたい2年に1回更新だと思いますので、更新料を24ヶ月で割った額を積み立てていきます。
その他あてはまる人
国民健康保険
会社に所属してない方は国民健康保険を自分で収める必要があります。
年金
会社に所属してない方は年金を自分で収める必要があります。
車代
駐輪場代、任意保険料、自動車税、車検代など一年間でかかる費用を12ヶ月で割った金額を毎月積み立てていきます。
子供
子供に毎月かかる費用を仕分けします。
定期代
定期代がかかる人は一月分のお金を積み立てていきます。
旅行代
資金に余裕があって旅行が好きな方は旅行代も積み立てていきましょう。
以上が封筒に仕分けする科目となります。
思った以上に自分で自由に使えるお金が少ないのではないでしょうか?
自由に使えるお金が少ないと知る事は大事な一歩目です。
「贅沢できる余裕なんてないんだ」と知る事でお金を大事にして無駄な出費をしないようになります。
金額を出した後は全体を見て「どこを大事にするか」で金額の調整をしていきます。
金額の設定が終わりましたら後は給料が入ってきたら上記で設定した通りに封筒に仕分けして、その中からやりくりしていくだけです。
この方法を運用していくだけで必ず毎月定額で貯金ができます!
また、貯金だけではなく出費を適正化する効果や、何にお金をかけるのか(生活において何を大事にするか)を考える機会にもなり、生活の質がグッと上がります!
なぜあらかじめ仕分けする必要があるか?
・「残ったお金を貯金する」は無理
「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」というパーキンソンの法則(の第二法則)というものがあり、人は意識しなければ入ってきたお金を全部使ってしまうものなのです。
あらかじめ貯金する額を決めておいてもそのうち貯金する額が残らない月がやってきて「今月はこれだけしか残らなかったからこの金額でいいや」となっていくのです。
・出費を適正化できる
あらかじめお金を分けておかないと「今月の残り金額」がわかるだけで「何にどれくらいお金を使っていいのか」がわからずに、浪費してしまったり逆に心配で使えなかったりしてしまうのです。
・預金通帳には「トータル残高」しか載らない
なぜ銀行口座ではなく「封筒」なのかというと銀行口座は口座内で「家賃代」「固定費」etcというように科目が表示できずに「トータル残高」のみ表示されてしまうので仕分けする事ができません。
科目ごとに銀行口座を作れればいいのかもしれませんが今は銀行はなるべく口座を開設させないようにしていますし、同じ銀行で口座は基本的には1つしか開設できません。
また、仮に科目数の口座が開設できたとしても給料日にすべての銀行に入金しに行くというのは大変すぎて現実的ではありません。
まとめ
今回はお金に関する一番基礎となるスキル、「封筒貯金術」を紹介しました。
まとめますと、
・給料が入ってきたら毎月使うお金を科目ごとに封筒に仕分けしてしまう
・仕分ける科目
貯金
家賃
投資
固定費(光熱費、通信費)
食費
雑費
小遣い
臨時支出
設備費
賃貸更新料
その他あてはまる人
国民健康保険
年金
車代
子供
定期代
旅行代
・給料が入ってきたら設定した金額で封筒に仕分けして科目ごとのお金で1ヶ月生活する
・封筒貯金術を行うことによって毎月定額で確実に貯金することができ、なおかつ科目ごとに今月あとどれくらい自由に使う事ができるのかを一目瞭然で確認することが出来る。(出費の適正化)
・科目ごとの金額を設定する時に日々の生活において何にお金を使うかを考える機会になる
となります。
「封筒貯金術」を生活に落とし込めば生活の質をグッと上げることができます。
この記事を読んで実行して下さった方が「やってよかった」と思って下さる日が来たらこれ以上ない喜びです。
参考図書